デイナイトケアの志望動機
社会的役割が大きく需要も伸びている「デイナイトケア」
社会的役割が大きく需要も伸びている「デイナイトケア」
デイナイトケアで働きたい看護師に向けて志望動機作成に役立つ情報を紹介します。大前提として、精神科は患者の心や生活を支える場所であることを忘れてはいけません。
精神科を希望する看護師の中には、「給料が高いから」という理由で応募する人もいます。確かに、他の科よりも給与は若干高めです。基本給に危険手当が含まれていたり、精神科に人材が集まりにくいという特徴があるためです。精神科は危険といったイメージはいまだに強く残っています。また、施設の特性上住宅街や町の中心に建設することが難しいです。交通の便が悪いことから看護師が集まりにくく、その分給与を高く設定しているのです。
一方で、残業や夜勤がないので子どものいる人や体力にあまり自信のない人には人気です。施設の近くに自宅があり、早く帰宅できるという理由で志望するケースも少なくありません。
ある看護師がデイナイトケアへの転職を決めるまでのエピソードを絡めて紹介します。その看護師は元々外科で働いていました。医療行為が中心の職場であるため毎日が忙しく、患者とコミュニケーションを取る機会はほとんどありませんでした。しかし、内科・外科疾患に精神疾患が合併しているケースも多く、患者を包括的にサポートするためには精神科の知識が必要だと感じるようになりました。そこで、患者の心のケアに直接携わることができるデイナイトケアで働くことにしたのです。
心の病をケアする現場であるため、看護師は服薬管理や生活上の介助業務が多く、これまで内科や外科などで働いていた看護師にとっては特殊な現場であるといえます。こういった特色から、医療行為に苦手意識のある看護師が「じっくり患者と関わりたい」「医療行為の少ない現場で働きたい」という理由で志望するケースも多いです。また、ある程度経験のある看護師が「今までの人生経験を活かしたい」という理由で志望するケースも少なくありません。
デイナイトケアに通う患者やその家族は複雑な事情を抱えています。疾患の治療だけでなく、家族の受け入れや社会的な居場所が確保できず、長期利用を余儀なくされることもあります。精神症状やそれに伴う行動も様々なので、看護師には患者の気持ちや置かれている状況に寄り添う姿勢が求められます。
デイナイトケアで働く看護師に求められるものを1つ挙げるとすれば、それは「人が好きであること」です。逆にいえば、医療行為や専門的な技術に興味がある人には向いていません。デイナイトケアで行われる治療に必要なのは、生活指導やコミュニケーションに関するものです。精神的に疲れる場面も多いですが、人が好きであればきっと続けていくことができますし、大きなやりがいを見つけられるでしょう。